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スタインウェイの保守点検(3) [スタインウェイピアノ]

以前からの「スタインウェイの保守点検」についてブログの続き。

54E358F4-7C0D-452E-8E88-13BBC9FDF12F.jpeg写真は鍵盤筬(オサ)の裏です。筬とは簡単に言いますと全ての鍵盤及びアクションが収まっている台の様な(引き出しの様な)物です。

この筬の裏に真鍮の丸い金具がピョコっと出ています。

写真の真ん中やや下の金具で、6箇所付いています。

実は鍵盤筬の手前側と奥側は本体棚板に接地していますが、中央部はこの金具が「ほんの僅か」接しているだけなのです。

この部分の調整は非常に重要で、タッチに影響する事はもちろん、音色にも影響します。

先程申し上げた「ほんの僅か」の量がポイントとなり、接地具合は湿度の影響も受けますので、ピアノを見る度によく確認して変化を認識しておく事が重要です。

360EBA5B-582E-4DE4-A359-E3495D065FB0.jpeg次の写真は鍵盤の高さを揃えている所。

鍵盤ナラシ」という作業で、鍵盤の高さを計測し全ての高さを揃えていきます。


白鍵の上に専用の定規を置いて測っていき、高い・低い鍵盤は専用の紙で揃えていきます。

ちなみにスタインウェイの鍵盤は真横から見ますと、左右端に比べて中央辺りがほんの少し高くなっています。

229BD881-9516-41C2-B81E-5743189FD03F.jpeg鍵盤の高さは「鍵盤の深さ(鍵盤アガキといいます)」の基準になりますので正確に揃えていきます。

写真の手が持っている「半透明の物」は鍵盤の深さを揃える「アガキ定規」という物です。

写真のアガキ定規は現在スタインウェイで使用されているタイプですが、鍵盤深さは各ピアノ・機種などによっても若干変わり9.8〜10.3ミリくらい、各メーカーの平均一般的には10ミリ程でしょう。

D733ABD4-AB1B-4D0F-800B-8F20B1EED90C.jpeg次の写真は鍵盤アガキで使用するスタインウェイの紙です。


厚さは色分けされており、全ての鍵盤を適切な深さに揃えていきます。

この紙の直径サイズが小さいものは先述の鍵盤ナラシで使用します。


最初に述べました筬の状態は鍵盤ナラシ・アガキに影響します。もっと言えば湿度変化によって変化していきますので、各季節に応じた認識や見越しが調整を行う上で必要になっていきます。


to be continued 


文:桃太郎






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リニューアルピアノ?ピアノリフレッシュ?中古ピアノ? [ピアノのこと]

この3つ、いったいどう違うのでしょう?

IMG_0295.jpg
うーんにゃんだろにゃ。


さて。
調律師になる前の私の個人的なイメージ。

「リニューアルピアノ」
リニューアルっていうくらいですからね、そこらじゅうのパーツを交換して、弦も新品になってたりしてピカピカな新品同様なんじゃないかな?

「ピアノリフレッシュ」
息すっきりリフレッシュみたいなさわやか~な雰囲気で、ミントの香りはさすがにないとしてもwoodyな香りの漂うほどきれいに洗浄?されたピカピカなピアノなのかなあ?

「中古ピアノ」
まあこれは言うまでもなく中古だから、いろんな状態のものがあって、いいのも悪いのもきっとあるんだろうなあ?


そして。調律師になってから知った現実。

「リニューアルピアノ」=中古ピアノ。
「ピアノリフレッシュ」=中古ピアノ。
「中古ピアノ」=中古ピアノ。


…結論。

どれも一緒です!

一緒なんですよ。本当に。
もし、いろんな部品を新品にして、弦も新品にしたりとかしていたら、それなりに高くなって当然ですよね。もちろんそういうピアノもありますし、当店だとオーバーホールとか呼んでいたりしますが、そこまでしたらアップライトピアノでもその作業料だけで+数十万円以上にはなるでしょうね…

中古ピアノは、販売店によって作業内容も様々です。当然その作業に対する技術力もお店によって違いますから、技術力のあるお店は低価格で高品質な作業が可能です(同じ作業に対してかかる時間が短縮できるので)。逆に技術力のないお店は、販売価格には相場がありますので、そのピアノの修理・調整作業にかけられる時間も決まってきてしまいますから、他店と同様の価格帯に抑えるために技術内容がいい加減になってしまいます。こういうお店は主に見た目を重視して作業していることが多いです(といってもやっぱりそれなりだったりしますけど…)。

ということで。言葉のイメージにだまされないようにお気をつけくださいね♪(過去の私は完全にだまされていましたー)というお話でした。

当店のリニューアルリフレッシュ中古ピアノは弾いて(聴いて)みれば違いがわかりますよ[ぴかぴか(新しい)]

-w-

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イベント いろいろ 開催中♪ [イベント]

名古屋(裏).jpg

当店では、いろいろなコンサート・イベントを おこなっています。

ぜひご興味のある方は、ぜひいかがでしょうか♪

まず1つめは、「丸山凪乃 ピアノリサイタル」です。

すばらしい才能の、若きピアニストです!

愛知県出身の方で、現在はフランスにお住まいですが、1年半ぶりの帰国リサイタルです。

ショパンとラヴェルのプログラムで、私個人的には、ラヴェルの夜のガスパールがとても楽しみです♪

この機会を逃すと、なかなか聞くことができないピアニストですので、ご興味ある方はぜひいかがでしょうか。




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こちらは、スタインウェイ・スピリオを体験できるイベントです。

スピリオというのは、スタインウェイの自動演奏ピアノです。

偉大なピアニストが、目の前で演奏しているかのような感覚で、自動演奏を聴くことができます。

動画と連動して演奏する事もできます。

実際にスピリオを聞くと、演奏に圧倒されてしまいます!

すごいですよ♪

ご興味ある方は、ぜひご来店ください。



チラシ web用2.jpg


こちらは小さいお子さんでも楽しめる、ミニコンサートとなります。

当社のスタッフ・調律師が、ピアノを演奏します♪

きっと聞いたことのある、楽しいメロディーがたくさん登場しますよ。

ピアノの部品にも、触っていただこうと思います。

当店が初めての方も、ぜひいらしてください!



お待ちしています♪A




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熟練職人による巻線の制作風景。 [修理・調整]

先日工房にお邪魔した時にちょうど巻線を制作していたので動画を撮らせてもらいました。
熟練職人しゅんすけさんによる気持ちよいほどの手際の良さをご覧ください♪


…ブログの仕様でかなり画質を落としていますが…
迷いのない手さばきが見事です!
手前みそではありますが私は工房の皆様に絶大なる信頼を寄せております。

ちなみに巻線というのは、ピアノの低音に使われている弦です。
実はピアノの弦は長さはもちろん、太さも低音にいくにしたがって太くなっています。
でも、あまり太くしすぎるとただの固い棒になって振動しにくいので、柔軟性を持ちつつ低音を出せる重さを持つ弦を作るために考え出されたものなのです。
簡単に巻いているように見えますが、一定の力加減で巻かないとまともな音が出ず、また音色も揃いません。

まさに熟練の技です[ぴかぴか(新しい)]


ところでぜんぜん話は変わりますが、2つ前の桃太郎さんのブログ。

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さらっと読み飛ばしそうになりましたけど、ここ!

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声!?ピアノの音じゃなくて、グールドの唸り声のような録音技師さん泣かせのあの声がはっきりしたってこと!?

…とちょっと驚きつつそれはそれで面白いなあと思った次第です。今度桃太郎さんに会ったら聞いてみよーっと♪

-w-


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マスキングテープと調律工具 [アクセサリー]

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当社デザインのマスキングテープを作ってみました!

最近は手軽さ・便利さから幅広い用途で使われるようになり、デザインもとても豊富なのでつい集めたくなってしまいますね。

このマスキングテープには、ピアノ調律師が普段使用するいろんな工具がドット調で描かれています。

調律に興味のある方、なによりピアノが大好きな方に楽しんでいただければなぁと思い、できた商品です。

こちらのページよりご購入が可能ですので、ご気軽にご注文ください[るんるん]


せっかくの機会ですので、こちらに描かれている工具を3つほどご紹介しようと思います。

IMG_9334.jpg

まずはこちら。

私たちは「木ウェッジ」「木製ウェッジ」「高音部ウェッジ」などと呼んでいます。
これをどのように使うかというと・・・
 
 
IMG_9337.jpgこのように、弦と弦の間に挟むことで音を鳴らないようにすることができます!
写真では、まとまった3本のうち2本の弦を止めていますね。
 
ピアノは、羊毛でできたハンマーがこの3つの弦を同時に叩くことで1つの音が出る仕組みになっています。
そのため、1つの音としてのまとまりや全体のバランス、音色などさまざまな面を考慮して、すべての弦を的確に仕上げていかなければいけません。
調律には欠かせない道具のひとつです。
 
 
つづいてはこちら!
IMG_9319.jpg
  
持ち手から先がぐにゃ~んと曲がっており、先端がフックのようになっていますね。
私たちは「引き上げ」などと呼んでいます。
  
なぜこのような奇妙な形をしているのか?
  
この工具は切れた弦などを張るとき、つまり張弦に使う便利アイテムだからです!
このように大きく曲がってくれているおかげで、力がかけやすく細い隙間にも入れやすいのです。
 
張弦では弦をきれいに巻くために、この先端の部分に弦を引っ掛けて位置調整をします。
そのとき弦をグッ!と引き上げるため、このように呼ばれているのですね。

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ちなみに、先端がくぼんだタイプもあります!
弦を引き上げる際、チューニングピンにピッタリはまってくれるので便利です[ひらめき]
同じ工具でもいろんな種類があるんですね~
 
 
 
 
最後のご紹介はこちら
IMG_9323.jpg 
一見ペンチのように見えますが、先端の様子がおかしいですね。
 
私たちはこれを「キープライヤー」などと呼んでいます。
IMG_9340.jpg 
 
 
 
鍵盤の裏側と奥側に見える赤色のなにか。
これは「クロス」という羊毛をきめ細かく織ったものです。
 
普段は見えませんが、ピアノの鍵盤は金属のピンを支点にシーソーのような動きをします。
その動きを助けているのがこのクロスです。
 
クロスは放っておくと年数が経つにつれ膨張してしまい、鍵盤の動き本来に影響してしまいます。
そこで活躍するのがこのキープライヤーです!
 
IMG_9328.jpg 
鍵盤ごと挟んでクロスを潰すことで、以前のようなスムーズな動き[ぴかぴか(新しい)]
絶妙な力加減が必要ですが、ピアノを心地よく使っていただくためにも大切な作業です。
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか? 
このように工具ひとつひとつが、ピアノをより良く保つために欠かせないアイテムなのです。
よりスムーズに作業が行えるよう、加工することも少なくありません。
楽しいですよ〜!
ご自宅に調律師が伺った際、「あ!あの工具は!」なんて思ってくれましたら嬉しいです[ひらめき]
橋本

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